確率・統計の基礎

代表値(平均・中央値・最頻値)、分散・標準偏差、正規分布、確率の計算、相関と因果の違いを身近な例で整理。

編集・検証: ITパスポートスタディ編集部 公式情報: IPA ITパスポート試験公式ページ 制作・検証方針

ITパスポートの基礎理論で問われる確率・統計の基本。代表値(平均・中央値・最頻値)、ばらつき(分散・標準偏差)、正規分布、確率の計算、そして「相関と因果は別物」という考え方を、身近な例でやさしく整理します。計算問題も出るので、考え方ごと身につけましょう。

星見 めい(退屈) 星見 めい

うっ、数学かぁ…あたし数字見ると逃げたくなるんだよね。

紫垣 こはる 先生(笑顔) 紫垣 こはる 先生

ふふ、大丈夫よ。
ここで出るのは難しい計算じゃなくて『データをどう読むか』の考え方なの。
まずは身近な話から始めましょう。

クラスのテストで『真ん中はどのくらい?』を表す値を代表値っていうの。
代表値には3つあるわ。

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

平均値、中央値、最頻値の3つですね。
補足すると、平均は計算で求め、中央値は並べ替え、最頻値は数える、と求め方が違います。

小夜川 ほのか(しょんぼり) 小夜川 ほのか

3つもあると、どれを使えばいいか迷っちゃいますぅ…。

紫垣 こはる 先生(笑顔) 紫垣 こはる 先生

いい疑問ね。
使い分けの鍵になるのが『外れ値』よ。

外れ値、つまり1つだけポツンと離れた値のことね。
たとえばクラスの年収を調べたら、1人だけ親が年収1億円だったとするでしょう?

星見 めい(びっくり) 星見 めい

マジか、それズルくない?
平均が一気に吊り上がるじゃん!

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

そのとおりです。
平均はその1億円に引っ張られて跳ね上がりますが、中央値は『並べた真ん中』なので、ほとんど動きません。

星見 めい(笑い) 星見 めい

あー、なるほど。
だから中央値は外れ値に強いって言うんだね。
覚えた!

紫垣 こはる 先生(笑顔) 紫垣 こはる 先生

そういうこと。
『極端な値があるときは中央値を見る』と覚えておくと実務でも役立つわよ。

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

次は『散らばり具合』です。
同じ平均60点でも、全員60点前後のクラスと、0点と100点が混ざるクラスでは中身が全然違います。
これを測るのが分散と標準偏差です。

小夜川 ほのか(しょんぼり) 小夜川 ほのか

分散と標準偏差…似てて、こんがらがりますぅ。

紫垣 こはる 先生(普段) 紫垣 こはる 先生

関係はシンプルよ。
標準偏差を2乗すると分散、分散の平方根が標準偏差。
つまり『標準偏差 = √分散』ね。
点数の単位(点)でばらつきを語りたいときは標準偏差を使うの。

星見 めい(普段) 星見 めい

ルートかぁ。
要するに、数字が大きいほどバラバラってことでしょ?

蜂谷 まこと(笑顔) 蜂谷 まこと

はい、その理解で十分です。
標準偏差が0なら全員同じ値、大きいほどばらついている、という向きだけ押さえればOKです。

小夜川 ほのか(笑顔) 小夜川 ほのか

向きだけでいいなら、わたしにも分かりそうですぅ。

紫垣 こはる 先生(普段) 紫垣 こはる 先生

ばらつきの話で必ず出るのが正規分布よ。
身長や測定誤差みたいな自然なデータはこの形になりやすいの。

正規分布では、平均±標準偏差1個分の範囲に約68%、平均±2個分に約95%のデータが収まるわ。

小夜川 ほのか(笑顔) 小夜川 ほのか

68%、95%…数字がはっきりしてると覚えやすいですぅ!

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

補足すると、テストでおなじみの『偏差値』もこの正規分布が前提です。
平均を偏差値50、標準偏差1個分を10と決めているので、偏差値60は『平均より標準偏差1個分上』という意味になります。

星見 めい(びっくり) 星見 めい

えっ、偏差値ってそういう仕組みだったんだ。
ただの点数じゃなかったんだね。

紫垣 こはる 先生(笑顔) 紫垣 こはる 先生

ふふ、ここまでが『データを読む』統計の話。
後半は『これから起きること』を測る確率に進みましょう。

まず独立事象。
サイコロを2回振るとき、1回目と2回目は無関係よね。
両方とも6が出る確率は?

星見 めい(普段) 星見 めい

6が出るのが1/6だから…うーん、足すの?

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

ここは掛け算です。
独立な事象が『同時に(かつ)』起きる確率は、それぞれを掛けます。
1/6 × 1/6 = 1/36 ですね。

小夜川 ほのか(びっくり) 小夜川 ほのか

じゃあ足し算はいつ使うんですかぁ?

紫垣 こはる 先生(普段) 紫垣 こはる 先生

いい質問ね。
『1回振って1か2が出る』みたいに、同時に起きない排反事象を『または』でつなぐときは足し算。
1/6 + 1/6 = 2/6 = 1/3 よ。

星見 めい(笑い) 星見 めい

なるほど。
『かつ』は掛け算、『または』は足し算…これ語呂で覚えとこ。

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

もう1つ実務でよく使うのが期待値です。
たとえば当たり1000円の確率が0.1、外れ0円が0.9のくじなら、期待値は1000×0.1 + 0×0.9 = 100円。
1回あたり平均100円もらえる、という見積もりになります。

紫垣 こはる 先生(普段) 紫垣 こはる 先生

最後に、混同されやすい2つの言葉を整理しておくわね。
相関と因果よ。

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

相関と因果ですね。
補足すると、相関があっても、因果があるとは限りません。

小夜川 ほのか(しょんぼり) 小夜川 ほのか

ちがいがピンとこないですぅ…例えるとどうなりますかぁ?

星見 めい(笑い) 星見 めい

あ、それ聞いたことある!
『アイスが売れると水難事故が増える』みたいなやつでしょ?
でもアイスのせいで溺れるわけないじゃん。

紫垣 こはる 先生(笑顔) 紫垣 こはる 先生

ふふ、まさにそれよ。
本当の原因は『暑さ』。
気温が上がるとアイスも売れるし、泳ぐ人も増える。
だから両者は一緒に動くけど、片方がもう片方の原因ではないの。
これを見抜くのが大事ね。

紫垣 こはる 先生(笑顔) 紫垣 こはる 先生

今日の要点をまとめるわよ。
代表値は外れ値で平均と中央値の差を意識する。
ばらつきは標準偏差=√分散。
正規分布は68%と95%。
確率は『かつは掛け算、またはは足し算』。
そして相関≠因果。
この5つを押さえれば基礎は十分よ。

確認クイズ

ある集団のテスト点数の散らばり具合(ばらつき)を表す統計量として最も適切なものはどれか。

  1. 平均値
  2. 中央値
  3. 標準偏差
  4. 最頻値
こたえを見る

正解: 3. 標準偏差

正解は標準偏差です。標準偏差は分散の平方根で、データが平均からどれだけばらついているかを元の単位で表します。平均値・中央値・最頻値はいずれも代表値で、データの中心がどこにあるかを示す値であり、散らばり具合は表しません。

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