電源を切っても消えない「補助記憶装置」。HDDとSSDの違いから、複数の装置をまとめて信頼性や速度を高めるRAIDまで、身近なたとえで一気に整理します。
HDDとSSDの違い
先生、パソコン選ぶときに『HDD』と『SSD』って出てくるじゃん。
あれ何が違うの?
どっちもデータをしまう場所だよね?
いい質問ね。
どちらも電源を切っても中身が消えない補助記憶装置よ。
違いは『中の仕組み』。
HDDは円盤を回して、SSDは部品を回さないの。
補足すると、HDDは磁気ディスクを物理的に回転させて読み書きします。
レコードプレーヤーに近い構造ですね。
あ、だからカタカタって音がするんですねぇ…うちの古いパソコン、いつも何か鳴ってますぅ。
そうなんです。
一方SSDは半導体のフラッシュメモリでできていて、回る部品がありません。
だから無音で、衝撃にも強いんです。
回らないってことは…落としても壊れにくいってこと?
運動部のあたしにはありがたいやつじゃん!
ふふ、その通り。
動く部品がないぶん衝撃に強くて省電力、しかも読み書きが速い。
起動の待ち時間がぐっと減るのよ。
じゃあもう全部SSDでいいんじゃないですかぁ?
HDDの出番、なくなっちゃいますぅ?
そこが落とし穴で、同じ容量ならHDDの方が安いんです。
だから『大量に安く貯める』ならHDD、『速さがほしい』ならSSDと使い分けます。
覚え方はSSDは速い・静か・強いけど割高、HDDは安いけど遅くて衝撃に弱い。
試験では速度・単価・耐衝撃性の対比が問われますよ。
RAIDの目的とパリティ
なるほどね。
…で、もうひとつ気になる単語があるんだけど。
『RAID』ってやつ。
これ何?
セキュリティのソフト?
惜しいけど違うのよ。
RAIDは複数のディスクを束ねて1台のように使う技術。
目的は『速さ』と『壊れにくさ』なの。
代表的な方式を整理しますね。
やることは『分ける・複製する・パリティで守る』の3つです。
RAID 0は分散して高速化、RAID 1は同じデータを2台に複製、RAID 5とRAID 6はパリティで守ります。
ぱ、ぱりてぃ…?
なんだか難しい言葉が出てきましたぁ。
パリティはね、いわば『答え合わせ用のメモ』よ。
たとえば足し算で『□+3+5=10』なら、□が消えても答えから2だと逆算できるでしょう?
あの仕組みでディスク1台ぶんを復元するの。
おー、虫食い算みたいなもんか!
1個くらい消えても計算で埋められるってことね。
まさにそれです。
だからRAID 5は、容量を全部複製する必要がなく効率がよいんです。
最低3台必要で、故障に耐えられるのは1台まで。
RAID 6はメモを2種類持つので最低4台、2台同時に壊れても大丈夫です。
RAIDレベルごとの速度と冗長性
RAID 0 はどうなの?
めっちゃ速そうだけど。
速さは一番。
でも分散してるだけだから、1台壊れたら全部のデータが読めなくなるの。
『RAID 0 はゼロ=冗長性ゼロ』と語呂で覚えると忘れないわ。
こわいですぅ…速いけど命綱なし、なんですねぇ。
対してRAID 1 は安全寄りです。
2台に同じものを書くので、使える容量は半分。
『1=同じデータ』とセットで覚えるとRAID 0 と混同しません。
両方のいいとこ取りがRAID 10ですね。
RAID 10 って、ミラーリングしたペアをさらにストライピングするやつだっけ。
速くて安全なら最強じゃん!
RAIDとバックアップの役割分担
ええ、ただし台数が多くコスト高め。
万能じゃないのよ。
そして一番大事な注意点。
RAID はディスク故障には強いけれど、操作ミスでファイルを消したりウイルスに壊されたりすると、全部のディスクに反映されてしまうの。
つまりRAID はバックアップの代わりにはならないわ。
そこでバックアップを併用します。
定番は、ある時点の状態を丸ごと保存するスナップショットや、複数の時点を残す世代管理、クラウドへの保管などです。
あ、しかも別の場所に置いておけば、火事や盗難のときも安心ですねぇ。
いいところに気づいたわね。
最後に整理するわ。
HDDとSSDは『安さか速さか』で選び、RAID は複数ディスクで速度・信頼性を底上げする技術。
でもRAID とバックアップは役割が別物。
大事なデータは、RAID で守りつつ別場所にバックアップ、これが鉄則よ。
ばっちり頭に入ったよ。
『RAID は壊れにくく、バックアップは取り戻せる』って役割分担だね!
確認クイズ
RAIDに関する説明として最も適切なものはどれか。
- RAID 0は同じデータを2台に書き込むため、1台が故障してもデータを失わない
- RAID 1はデータを複数ディスクに分散して書き込むことで読み書きを高速化する
- RAID 5はデータとパリティを複数ディスクに分散し、1台までの故障ならデータを復元できる
- RAIDを導入すれば誤操作によるファイル削除にも備えられ、バックアップは不要になる
こたえを見る
正解: 3. RAID 5はデータとパリティを複数ディスクに分散し、1台までの故障ならデータを復元できる
RAID 5はデータとパリティ(誤り回復用の値)を全ディスクに分散し、1台までの故障ならパリティから復元できます。選択肢1の『同じデータを2台に書く冗長化』はRAID 1の説明で、RAID 0は冗長性がありません。選択肢2の『分散して高速化』はRAID 0の説明です。選択肢4は誤りで、RAIDはディスク故障には強いものの、誤削除やウイルスは全ディスクに反映されるため、バックアップ(スナップショット・世代管理など)の代わりにはなりません。