ITガバナンスとCOBIT

ITガバナンスの概念とCOBITを、内部統制やITILとの違いまで整理して学ぶ。

編集・検証: ITパスポートスタディ編集部 公式情報: IPA ITパスポート試験公式ページ 制作・検証方針

「ITに投資したのに、会社の業績につながっていない」——そんな事態を防ぐ仕組みがITガバナンスです。経営層の視点でITの舵取りをする考え方と、その世界標準フレームワークCOBITを、内部統制との違いまで整理して学びましょう。

星見 めい(普段) 星見 めい

先生!
ITガバナンスって、こないだ習った内部統制と同じじゃないの?
どっちも『ちゃんと管理する』ってことでしょ?

紫垣 こはる 先生(笑顔) 紫垣 こはる 先生

ふふ、近いけど立っている場所が違うのよ。
内部統制が『現場の業務が正しく回っているか』を見るのに対して、ITガバナンスは『そのITが、そもそも経営の役に立っているか』を上から見るの。

小夜川 ほのか(照れる) 小夜川 ほのか

上から…?
なんだか偉そうな響きですぅ

紫垣 こはる 先生(普段) 紫垣 こはる 先生

位置が上ってことね。
ITガバナンスは、ITの活用が会社のゴールにきちんと貢献するよう、経営者が責任を持って方向づける仕組みなのよ。

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

補足すると、主役が違うんです。
内部統制は現場や管理者が担いますが、ITガバナンスはCIOや経営層が担う責務です。

星見 めい(笑顔) 星見 めい

なるほど。
現場の『きちんとやる』が内部統制、社長クラスの『どこに投資する?』がITガバナンスってことか。

紫垣 こはる 先生(笑顔) 紫垣 こはる 先生

そう、いい整理ね。
たとえるなら、車が安全に走っているかを点検するのが内部統制、そもそもどこへ向かうかを決めるハンドル操作がITガバナンス、というイメージよ。

小夜川 ほのか(笑顔) 小夜川 ほのか

あっ、それなら腑に落ちますぅ。
点検と運転は別ですもんねぇ

紫垣 こはる 先生(普段) 紫垣 こはる 先生

じゃあ、その舵取りの『お手本』も紹介するわ。
世界標準のフレームワークがCOBITよ。

星見 めい(びっくり) 星見 めい

COBIT…呪文みたい。
何の略なの?

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

Control OBjectives for Information and related Technologiesの略です。
ISACAが策定しました。
最新は2019年版で、ガバナンスと管理あわせて40の統制目標で構成されています。

小夜川 ほのか(びっくり) 小夜川 ほのか

COBITとよく似た名前で、ITILっていうのも聞いた気がしますぅ…同じものですかぁ?

紫垣 こはる 先生(普段) 紫垣 こはる 先生

いいところに気づいたわね。
そこは混同しやすいの。
COBITは『経営目線でITを統制する』ためのもの。
一方ITILは『ITサービスの現場運用をうまく回す』ためのものよ。

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

覚え方は『COBITは経営の上から、ITILは運用の現場から』。
視点の高さで区別すると間違えにくいですよ。

星見 めい(笑い) 星見 めい

上のCOBIT、下のITIL!
語呂よくて覚えられそうじゃん。

紫垣 こはる 先生(普段) 紫垣 こはる 先生

COBITが大事にしている循環も覚えておきたいわ。
経営層がやるべきことをEDMという3つの動きで表すのよ。

小夜川 ほのか(笑い) 小夜川 ほのか

EDMって、音楽のジャンルかと思ってましたぁ…!
評価して、指示して、監視する、なんですねぇ

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

具体的な実践領域としては、IT投資評価、ITリスクマネジメント、ITポートフォリオ管理などがあります。

紫垣 こはる 先生(普段) 紫垣 こはる 先生

もう一つ、ISO/IEC 38500という国際規格もあるわ。
責任・戦略・取得・パフォーマンス・適合・人間行動の6原則ね。

星見 めい(笑顔) 星見 めい

経営者が自分の会社のITをちゃんと把握して、自分でハンドルを握る——今のDXの時代にドンピシャじゃん!

蜂谷 まこと(普段) 蜂谷 まこと

そうですね。
DX推進では、IT部門任せにせず経営者自身がITガバナンスの責任を負うことが、改めて重視されています。

紫垣 こはる 先生(笑顔) 紫垣 こはる 先生

まとめましょうね。
ITガバナンスは『経営目線でITを方向づける仕組み』、その世界標準がCOBIT、運用現場のITILとは視点の高さで区別する——この3点が押さえられれば合格圏よ。

確認クイズ

ITガバナンスのためのフレームワークとして最も適切なものはどれか。

  1. ITIL
  2. COBIT
  3. ISO 14001
  4. PMBOK
こたえを見る

正解: 2. COBIT

COBITはITガバナンスと管理のための世界標準フレームワークで、これが正解。ITILはITサービス運用のベストプラクティス集で視点が現場寄り、ISO 14001は環境マネジメントの規格、PMBOKはプロジェクトマネジメントの知識体系であり、いずれもITガバナンスの枠組みではない。

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