プロジェクトマネジメントの世界標準ガイドがPMBOK(ピンボック)です。その中で、管理すべき分野を10個に分けたものが「10の知識エリア」。試験では「この作業はどのエリア?」というマッチング問題が定番なので、各エリアの役割と代表的な道具をセットで押さえましょう。
せんせぇ、PMBOK(ピンボック)って、なんだか呪文みたいな響きですぅ……
ふふ、PMBOKは『プロジェクトを上手に進めるための教科書』のことよ。
料理でいうレシピ集ね。
今日はその中身を10個の章に分けた、知識エリアを見ていくわ。
10章もあんの? 一気には無理じゃん、マジか……
大丈夫です。
1つずつ役割を見れば、つながりが見えてきますよ。
まずトップバッターから整理しますね。
最初は統合マネジメント。
プロジェクト憲章の作成や全体計画づくり、変更管理など、全体を取りまとめる司令塔よ。
部活でいうキャプテンってこと? 全体の作戦を決める役じゃん
そうそう、その感覚でいいわ。
で、キャプテンが決めた『何をやるか』を担うのが次のエリアよ。
スコープマネジメントですね。
やることとやらないことを線引きし、代表的な成果物がWBSです。
補足すると、ここで怖いのがスコープクリープ。
じわじわ作業範囲が膨らんでいく現象です。
クリープって、こっそり忍び寄るってやつだよね? ホラーっぽくて嫌じゃん
ふふ、その通りよ。
『ちょっとだけ追加で』が積み重なって、気づけば納期遅れ・予算オーバー。
だから変更管理プロセスでちゃんと制御するの。
次の3つは『QCD』とセットで覚えると楽よ。
スケジュールマネジメントが納期、コストマネジメントが予算、品質が品質ね。
QCD……Quality・Cost・Deliveryの頭文字、ですかぁ?
そうです。
スケジュールではガントチャートやアローダイアグラム、クリティカルパスを使い、コストでは進捗と予算のズレを数値で見るEVMが代表手法です。
品質マネジメントはQC七つ道具や検査・監査で、出来上がりが基準を満たすかを見ます。
あと半分! 残りもパパッと教えてよ
いいわよ。
資源マネジメント、コミュニケーションマネジメント、リスクマネジメント、調達マネジメント、最後にステークホルダーマネジメント。
これで10個そろったわ。
リスクとステークホルダー……なんだか似てて混ざりそうですぅ
区別のコツがあります。
リスクは『起きるかもしれない不確実な出来事』への備え、ステークホルダーは『人(利害関係者)』との関わり方。
対象が出来事か人か、で分けると混ざりませんよ。
なるほどね。
でも10個、結局どうやって覚えんの?
『統合』を司令塔に置いて、その下にQCD(スケジュール・コスト・品質)、人まわり(資源・コミュニケーション・ステークホルダー)、外と備え(調達・リスク)、土台のスコープ、とグループにすると整理しやすいわ。
試験で出るのは『この作業はどのエリア?』のマッチング。
WBS作成=スコープ、リスク登録簿の作成=リスク、というふうにね。
作業内容とセットで覚えると、すっと入ってきますねぇ〜!
ちなみに最新のPMBOKでは知識エリアより原則やパフォーマンス領域が前面に出ています。
ただITパスポートでは、この10エリアの分類で問われることが多いので、まずはここを固めれば十分です。
確認クイズ
WBS(作業分解図)の作成は、PMBOKのどの知識エリアに属するか。
- 統合マネジメント
- スコープマネジメント
- スケジュールマネジメント
- 資源マネジメント
こたえを見る
正解: 2. スコープマネジメント
WBSはスコープマネジメントの成果物です。やるべき作業を階層的に分解し、作業範囲を明確にするための図だからです。統合は全体の調整役、スケジュールは進捗の計画・監視、資源は人や物の管理が役割で、いずれも作業範囲そのものを定義するエリアではありません。