AIと機械学習と深層学習の関係、機械学習の3つの学習方式、データサイエンティストの役割、CRISP-DM、そしてAI活用の注意点までを会話で整理します。シラバス6.3で大きく拡充された必須テーマです。
AI・機械学習・深層学習の包含関係
ねえ先生、最近AIって言葉ばっかり聞くじゃん。
でも『機械学習』とか『ディープラーニング』とか、全部一緒に見えるんだよね。
何が違うの?
いい質問ね。
大きさで整理しましょう。
一番大きい入れ物がAI、その中に機械学習、さらにその中に深層学習があるの。
マトリョーシカ人形みたいな入れ子よ。
あー、人形の中に人形が入ってるやつ!
じゃあ一番外がAIで、奥に行くほど狭くなる感じか。
そのとおりです。
記号で書くと『AI ⊃ 機械学習 ⊃ 深層学習』。
補足すると、AIには機械学習を使わないものもあります。
昔の『もしAなら処理B』とルールを人が全部書く方式もAIです。
機械学習はそのルールを人が書く代わりに、データから自動で学ばせる点が新しいんですね。
教師あり・教師なし・強化学習
なるほどですぅ…でも、その『学ばせる』ってどうやるんですかぁ?
機械学習には3つの方式があります。
教師あり学習、教師なし学習、強化学習の3つですね。
うぅ〜ん、3つも一気に言われると頭がこんがらがりますぅ…
合言葉は『答えあり・答えなし・ごほうび』よ。
答え付きの問題集で勉強するのが教師あり、似たもの同士を自分で仕分けるのが教師なし、ゲームで高得点を狙って上達するのが強化学習。
身近な例だと、迷惑メール判定は教師あり、顧客のグループ分けは教師なし、囲碁AIのAlphaGoは勝ち負けという報酬で強くなる強化学習ね。
深層学習と代表モデル
例とセットだと一気に分かるじゃん!
じゃあさ、一番奥のディープラーニングって結局なんなの?
マジで何がすごいの?
土台はニューラルネットワークという、脳の神経細胞をまねた仕組みです。
その中間層を何層も深く重ねたものが深層学習。
層が深いほど複雑な特徴をとらえられて、画像認識や音声認識で人間並みの精度を出せるようになったんです。
代表的なモデルは3つ。
CNNは画像、RNNは時系列、Transformerは今の生成AIの土台、と用途で覚えるのよ。
最近よく聞く生成AIとか大規模言語モデルも、そのTransformerの仲間なんですかぁ?
そうです。
文章を作るLLMや画像生成AIの多くがTransformerをベースにしています。
『Transformer=生成AIの基盤』とつなげて覚えておくと試験でも強いですよ。
データサイエンスの役割とCRISP-DM
ところで、こういうAIを作るお仕事の人って、データサイエンティストさんでいいんですかぁ?
はい。
データサイエンティストは、ビジネス・統計・ITの3つの力を兼ね備えた人です。
あわせて、データ基盤を作るデータエンジニア、分析と可視化を担うデータアナリストも需要が伸びています。
ビジネスも統計もITも全部って、けっこう欲張りな仕事じゃん。
進め方とかは決まってるの?
ふふ、だからこそ希少なのよ。
標準の型がCRISP-DM。
ビジネス理解→データ理解→データ準備→モデリング→評価→展開、の6ステップを行ったり来たりしながら進めるの。
一直線じゃなく、必要なら前の工程に戻るのがポイント。
最初が『ビジネス理解』なのも大事で、目的ありきの順番なのよ。
AIのリスクと人間中心の活用
あのぉ…AIって便利そうですけど、間違えたりしないんですかぁ?
なんだか心配でぇ…
鋭いですね。
注意点があります。
ハルシネーションはAIが堂々とウソを書く現象、AIバイアスは偏ったデータで偏った判断をすること。
だから出力をうのみにしない姿勢が必要です。
AIが自信満々にウソつくの、マジか…それ気づけなさそうで怖いじゃん。
だから判断の根拠を人が分かるようにする説明可能性(XAI)が重視されているの。
なぜその結論かを説明できれば、間違いにも気づけるでしょう。
日本にも内閣府の人間中心のAI社会原則という指針があるわ。
それに…AIにお仕事を奪われちゃうって話も聞くんですぅ。
わたしの仕事も無くなっちゃいますかぁ?
心配しすぎなくて大丈夫よ。
大事なのはAIに全部任せることではなく、人とAIが得意を分担して協調すること。
AIを上手に使いこなせる人になるのが、これからの一番の強みね。
AIは敵じゃなくて相棒ってことか。
マトリョーシカも全部覚えたし、あたしちょっと自信ついてきたかも!
ふふ、その意気よ。
最後に整理すると、AI⊃ML⊃DLの包含関係、機械学習の3方式、深層学習の代表モデル(CNN・RNN・Transformer)、データサイエンティストの3要素、CRISP-DMの流れ、AI活用の注意点。
この6つを押さえれば、この分野は得点源になるわ。
確認クイズ
機械学習の3つの学習方式のうち、正解ラベル付きのデータを使って予測・分類のモデルを作るものはどれか。
- 教師なし学習
- 教師あり学習
- 強化学習
- 深層学習
こたえを見る
正解: 2. 教師あり学習
教師あり学習は正解ラベル付きデータで学習し、分類(迷惑メール判定など)や回帰(価格予測など)に使います。教師なし学習はラベルなしデータからグループを見つけるクラスタリング、強化学習は報酬を手がかりに行動を最適化する方式です。深層学習は多層ニューラルネットワークを使う手法の名前で、3つの学習方式と並ぶ概念ではありません。