会社が「これから何をするか」を決めるとき、思いつきで動くと失敗します。そこで使うのが、考えを整理するための型(フレームワーク)です。この記事ではSWOT分析・3C分析・PPMを中心に、ファイブフォースやバリューチェーンまで、ITパスポートで問われる定番の戦略フレームワークを会話で整理します。
経営戦略って、部活の試合の作戦と一緒じゃん?
相手の強いとこ避けて、こっちの得意で攻めるみたいな。
ふふ、いい入り方ね。
発想はまさにそれよ。
ただ会社の場合は、頭の中だけで作戦を立てると抜け漏れが出るの。
だから決まった枠に当てはめて整理するの。
これをフレームワークと呼ぶわ。
まずは王道のSWOT分析。
強み(S)・弱み(W)・機会(O)・脅威(T)の4つのマスに書き出すのよ。
ええと…スウォット…?
強み弱みは自分のことだから分かるんですけど、機会と脅威って何が違うんですかぁ?
そこがポイントですね。
整理すると、強み(S)と弱み(W)は自社の中の話、機会(O)と脅威(T)は自社の外、つまり世の中の動きです。
補足すると、もう一本の軸もあって、強み(S)と機会(O)はプラス要因、弱み(W)と脅威(T)はマイナス要因。
内部か外部か、プラスかマイナスか、の2軸で4マスができるんです。
なるほど、マジか。
たとえば『うちは技術力が高い』が強みで、『少子化で客が減る』が脅威ってこと?
そのとおり。
少子化は自社では変えられない外の話で、しかも不利。
だから外部のマイナス、脅威に入るわね。
逆に『健康ブームが来た』なら外部のプラスで機会よ。
次は3C分析。
顧客・競合・自社の3つのCで市場を見るの。
Cが3つだから3C。
じゃあChannel(チャネル)とか足したら4Cになったりする?
気持ちは分かりますが、そこは引っかけ注意です。
マーケティングの4Cは別物で、Customer Value(顧客価値)・Cost(コスト)・Convenience(利便性)・Communication(意思疎通)の4つ。
3Cの『顧客・競合・自社』とはメンバーが全然違うので、混同しないでください。
わぁ、同じCでも中身が違うんですねぇ。
あぶないところでしたぁ。
そしてPPM、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントよ。
会社が複数の事業を持つとき、どこにお金をかけるか決めるための地図ね。
軸が大事です。
縦が市場成長率、横が市場占有率。
この2軸で事業を4つのマスに分類します。
4つのマス、名前を教えてほしいですぅ!
高成長で高シェアが花形、低成長で高シェアが金のなる木、高成長で低シェアが問題児、低成長で低シェアが負け犬。
覚え方は『成長が高い上のマスはワクワク系(花形・問題児)、低い下のマスは落ち着き系(金のなる木・負け犬)』よ。
金のなる木いいじゃん!
成長してないのに高シェアだから、あんまり投資しなくても稼げるってことだよね?
そうです。
成長が止まった市場はもう大きな投資が要らないので、シェアが高ければ現金がどんどん入る。
その現金を問題児に回して花形に育て、やがて市場が成熟したら次の金のなる木にする。
このお金の循環を考えるのがPPMの本質ですね。
じゃあ負け犬さんは…かわいそうですけど、撤退を考えるんですねぇ。
そういうことね。
さらに余力があれば、業界の競争の激しさを5つの力で見るファイブフォース分析、社内のどの工程で価値が生まれているか調べるバリューチェーン分析も押さえておくといいわ。
うぅ〜ん…一気に出てきて、頭がいっぱいですぅ…
大丈夫だって!
『SWOTは4マス、3Cは3つのC、PPMは2軸4分類』って数で覚えればいけるじゃん。
ふふ、めいちゃんの言うとおり。
最後に整理すると、内部と外部を仕分けるSWOT、顧客・競合・自社で市場を見る3C、成長率とシェアで投資を決めるPPM。
この3つはどれも『何を軸に分けているか』を覚えるのが攻略のコツよ。
確認クイズ
PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)で、市場成長率は低いが市場占有率は高い事業の分類はどれか。
- 花形
- 金のなる木
- 問題児
- 負け犬
こたえを見る
正解: 2. 金のなる木
正解は金のなる木。低成長(これ以上の大きな投資が不要)かつ高シェア(売上が安定)なので、現金を生み出し他事業の投資原資になります。花形は高成長・高シェアで稼ぐが投資も必要、問題児は高成長・低シェアで育成判断が要る事業、負け犬は低成長・低シェアで撤退候補です。